メタ的に自己を見る効用




 うつ病のためのメタ認知トレーニング(D-MCT)をクライエントに実施し始めてから、


”メタ認知 ” について注意するようになった。


思い出せば、歯列矯正をしていた担当医の歯医者さんが、こんなことを言ったのを思い出す。

「自分をもう一人の自分が斜め上から見ているようにするんだ」


その時は、それがどんな重要なことかわからなかった。が、今ならわかる。


自分の中に埋もれてしまうと、おぼれそうになり、その気持ちの中であがくことになる。だから苦しい。


苦しい自分をマップの中に置いて、それを上から見るようにすると、つらい自分が全体の中の一部として認識され、多少は客観的に状況を見ることができ落ち着くことができる。


これをグループでお互いの意見を聞きながら体験すると、所属感や連帯感が生まれ、新しい捉え方にチャレンジしてみようという気持ちになる。落ち着くからだ。


集団セッションでなく個人セッションでも、このメタ的な見方を提示すると、納得されるクライエントは多い。


メタ認知という言葉自体は新しいものではなく、50年ほど前からあるそうだ。


目に見えないメンタルの世界、うつ病について、スライドでコンパクトにまとめられ、図や絵やゲーム、表などを入れ込んだ、敷居が低く、満足度の高い、心理療法+心理教育プログラム。

このツールを通して、抑うつ気分で困っている人々にメタ的見方を伝え、気持ちを楽にしてもらいたいと、切に願う。













コメント

このブログの人気の投稿

うつ病のためのメタ認知トレーニング(D-MCT)のワンデーワークショップを3月22日に開催します。

<12/1 締切済み>【Project D-MCT】アドバンストコース:第1回D-MCTケース検討会を開催します:2024年12月14日(土)午後、15日(日)午前

Project D-MCTの2025年年間スケジュールです。