講演時の質問「他責的な人がグループにいた場合」@東京大学相談支援研究開発センター


 

先月2月13日に東京大が負う相談支援研究センターが主催する研究講演会「うつ病や双極性障害等を予防する支援方法の開発」にて『うつ病のためのメタ認知トレーニング(D-MCT)』を石垣教授とともに紹介した。

最後の質問コーナーで、上記のような質問がチャットで出た。本当に短い一文だったので質問者の意図が把握しきれず、何か困った発言があったのかを直接オーディエンスに尋ねたが返信なく。まあ100人強いたので、言い出すのもためらわれるだろう。

その時は、MCTのセッション時は、トレーナーやプログラムが求めている回答や言葉をどんどん出してほしい、沢山間違ってほしいとこと(製作者が望んでいる)、その範囲内で他責的な人の発言があったとしても受け入れることで問題ないとお話しした。もっとも、トレーナーに陰性転移している場合は別の対応策が必要だが(;^_^A

後から思い出して、言えなかったと思うこともある。健康なレベルだが、元気で他責的な人の参加も過去にあり、自責の念などを取り扱うと「全然こんなことはない」と腑に落ちない様子だった。

ただ、自責、他責というは、結局根本は同じだ。怒りが心の奥底にあり、その怒りが全部自己に向くと自責の念や罪悪感になる。その怒りが全部他者に向くと他責になる。それは、怒りを解消できずにバランスを失い、どこかひとつに傾いてしまうのだ。結局根は同じ。

なので、他責的な人がいくら関係ないよ~と発言しても、そのうち自責の念を強く抱くときは来る可能性が高い。

産業臨床では、他責的な人々に多く出会うような気がする。これは医療とは正反対だ。うつ病になる前は他責的になり、その方法がうまくいかず自責的になるのか、まったく別なのか不明である。

トレーナーとして、いろいろな意見が出されても「お袋」になり全部受け入れて、ただ境界線はしっかりと握って、グループセッションの満足度を上げたいものだ。


MCT-J Network Project D-MCT



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