セッション中の困難さ:実際的問題と感情的問題

もくもくもくもく



集団心理療法も、個人カウンセリングも、慣れないとなかなか緊張するもの。


最初は誰にでもあるので、とにかく経験を積むことが第一


さあ、セッションをしているときに、あるクライエントの発言にうまく返せず


それまでの雰囲気が変わってしまった。


クライエントの質問は、きついな、変だなと思っても、


多くの場合は、その時の不具合のポイントをついていたりします。


経験があれば、どう言えばクライエントが納得するのかわかるのですが、


そうでないと、焦ってしまい、適当に答えたり、逃げてしまったり、


しかしクライエントは、本当に聞きたいのはそこではないと食い下がってくる。


どう答えてよいのか、どうまとめてよいのかわらず、もやもやして焦る気分になる…


そして、そのまま流したり、強行突破したりして


そんなとき思い出してほしいのは、問題の2つの要素です。


問題には、実際的問題と感情的問題が含まれます。


実際的問題とは、事実起こっている不具合(例えば、説明不足や誤解など)


感情的問題とは、実際に起こった問題から生じる動揺から生じる問題です。


トレーナーは、実際的問題は抱えなければなりませんが、


感情的問題も同時に抱えることが多々あり、その度合いは人により違います。


問題を1つ抱えるか、2つ抱えるかは、トレーナーによる選択です。


2つ目が0.5程度であれば、実質1.5の問題になるでしょうし、


2つ目が1.8程度になれば、1つの問題は3程度に膨らむことになります。


事実として起こっているPracticalな問題は減らすことはできないので、


その問題のコアな部分を見極め、なるべく埋めるようにし、


動揺から起こる感情的な問題を最小限に抑えましょう。


どうやって?


事実に基づいて考え、その場の目的を確認し、感じたい感情が持てるように考えるのでした。


練習あるのみです。



<参考文献>
プッチ(著)森重・石垣(共訳)(2016)『認知行動療法セルフカウンセリング・ガイド』





 


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